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​東京漢方鍼医会とは

東京漢方鍼医会は「漢方はり治療」を行う臨床家「漢方鍼医」をめざす学術研修会です。

東洋医学の古典を基盤とした漢方の医学理論に基づく学術研修と実技研修を行っています。
「漢方はり治療」とは漢方の医学理論に基づき病体の病理・病証を把握し、脉状と四診法との整合によって「証」につなげ、鍼灸の補瀉法にて生命力の強化を目的とする治療法です。
学生など初学者から臨床に生かせる古典理解・技術の幅を広げたい方、古典を通じて更に一歩踏み込んだ鍼灸治療の可能性を深めたい方の参加を歓迎いたします。

​当会の理念

1.臨床を再現すること

参考書籍などの法則に沿った治療はとても分かりやすく感じられます。実際の臨床ではどうでしょうか?
様々な要素が絡み合い病症をあらわしている状態には、マニュアル化された治療では対処できない事が数多くあります。
個別症状に対する治療の切り貼りではなく、症状・病名にとらわれずに色々な角度から考え、全体を捉える力が重要となってきます。
「証決定=治療方針決定の理由は?」
「どうして刺すのか刺さないのか?」
治療を再現しながら話し合い、検証を積み重ね考えていきます。
基礎から時間をかけてゆっくりと。何故そうなるのかを焦らずに丁寧に考えて、治療へ繋げる「考える力・応用できる技術」を身につける研修を行います。

2.共に学び成長すること

当会では、接触鍼(鍉鍼)の臨床応用を積極的に取り入れて研修を行っています。

  • 「優しい鍼 or 強い鍼」

  • 「刺す or 刺さない」

  • 「気を動かす鍼って何?」

考え方は治療家の数ほどあることでしょう。
古典的・東洋医学的治療方法を学ぶ過程では、「感覚・感性」「敏感・鈍感」などの言葉がたびたび聞かれ、鍼の個性や個別性が多く論じられます。
本当に感覚や感性だけが大切なのでしょうか?
見てみたい!やってみたい!という好奇心・興味を持つことが初めの一歩、そこからどれだけ深めていくのかはその人次第です。
基本的な知識や技術を学び、臨床を重ねる中から現れる個性を大切に。
知識・技術は身につけるもの、感覚・感性は磨くもの。磨かなければ光りません。

​研修の方法

講義(座学)


難経・脈状論・その他発表。
グループディスカッション形式。経験年数を問わず 1  班 5 〜 6 人での班編成。

学生・初学者のみ特別班を設けます。
唯一のルールは「他の人の発言をしっかりと聞く事 !」
大人数では手を挙げにくい疑問点も各班で率直に話し合いながら全体の意見交換へとすすめていきます。
知識や経験の差を超えて全員で一つのテーマに向き合う事により、共通点や考え方の違いなどを明確にしていきます。
テーマについて一人一人が考えて、個人の考えを深めていく事が大きな目的となります。

基本実技


臨床において欠かせない取穴や刺鍼時の姿勢・押手・刺鍼方法など基本技術の取得と向上を目指します。
繰り返し行うことにより自己流になりがちな刺鍼技術の確認と研鑽が出来る時間です。
経験年数を問わず1班5〜6人での班編成。学生・初学者のみ特別班を設けます。

応用実技


問診・脉診・腹診などを中心に身体の状態を注意深く丁寧に観察、病理病症を総合的に判断して臨床を再現します。
症状の変化や脈状・腹証など身体の反応を確認することで、治療方針の立て方、刺鍼方法の違いによる治療効果の差などを実際に感じる事が出来ます。
証の立て方や鍼の手技手法など各々の経験や考え方を尊重した上で、日常感じている臨床上の疑問や課題なども話し合い、鍼灸治療に対する理解を深めていきます。
経験年数を問わず1班5〜6人での班編成。学生・初学者のみ特別班を設けます。

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